本校のブログへの来校者は、5月21日に10万件を越えました。来校していただきました皆様に心から感謝いたします。さて、国立特別支援教育総合研究所(NISE)のメールマガジン最新号で、宍戸理事長が「NISEダイアリー」の中で、本校のブログについて触れています。是非、読んでみてください。
 また、先週、文部科学省の庄司調査官から電話をいただきました。「聾学校ではどのようなコロナウイルス対応をして授業を行っているか」を国会議員に説明する折に、本校のブログを使用したいとの内容でした。
 さらに、PTA会長様からも、PTA新聞の中で、ブログへの感謝の言葉がつづられています。会長様のお言葉には多くの教職員が勇気づけられました。ほんとうにありがとうございます。
 これらはすべて、それぞれの部主事さんをはじめ、本校の教職員の努力への賛辞だと受け止めています。とてもうれしかったので、紹介させていただきました。

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「今頃、どうしているかな?」
          宍戸 和成(国立特別支援教育総合研究所理事長)

 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、新年度早々の4月7日に政府から全都道府県に対して、緊急事態宣言が発令された。各地の状況等に鑑み、連休明けには、外出自粛等の措置を延長することが決められ、5月末まで、学校の臨時休業が続くことになった。
 その後、ようやく、5月14日に緊急事態宣言が一部解除となり、13府県においては、学校再開を前倒しするとの報道がなされた。
 6月の声を聞いた今頃は、各学校において、手洗いや三密防止などの配慮を駆使しながら、教育活動が再開されていると思う。
 昨年度末から、今年度の始めにかけて、およそ3か月間、学校が臨時休業になるという突然のハプニングに遭遇して、子供たちも保護者も、そして教員も、様々な経験をしたことと思う。その折々に、先生方が思い浮かべたこと、それが「今頃、子供たちは、どうしているかな?」、「元気でいるかな?」、「宿題をやっているかな?」などではないか。
 これは、学校種別に関わらず、共通している事柄であろう。そして、小・中学校や高等学校においては、課題も出し易い。それは、教科書があるということからも想像できる。ところが、特別支援学校の場合は、なかなか難しい。小学校等に準じた教育課程を編成し、学習活動を行っている子供は、小学校等と同様に家庭学習も行い易いだろうが、特別支援学校においては、個々の子供の実態に応じた教育課程を編成している場合がある。この場合は、一人一人に応じた課題が必要になる。つまり、単純にプリント教材を提供しても、子供が一人で自学自習することが難しいこともある。
 障害のある子供、一人一人に即した家庭学習の課題を考えること、これは、まさしく特別支援学校の教員の専門性の一つでもあると思う。
 子供によっては、家にじっとしていられない者もいよう。放課後等デイサービスなどの福祉施設で、支援を受けていた子供もいたことであろう。こうしたことを考えると、教育として、学校が行うべきことは何かという、根源的な課題も気になるところである。
 さて、特別支援学校が、自宅で過ごす子供たちにどんなふうに関わっていたかについて、幾つかの学校のHPを眺めながら、考えてみた。
 ある学校は、HPに子供や保護者がアクセスするコーナーを設け、学校や学級の様子、子供が興味をもちそうな話題を取り上げていた。例えば、子供の日に、紙で兜を折る写真を順番に見せて、家族と一緒に折って楽しめるようにしたり、クイズ形式で考えさせ、答えを求めたりしていた。
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 また、別の学校は、同様のコーナーを設け、鉄道模型が独りで動く映像などを提示していた。数百枚の写真を撮り、それを合成して動画を作成したのだろう。いずれも、子供の興味・関心を知らないと作れない教材である。
 様々に工夫した教材を活用した指導が、学校再開後も継続して実践されることを期待したい。障害のある子供にとっても、家庭で過ごす時間は貴重である。やはり、「今頃、どうしているかな?」と気に掛けることが基本だ。
 参考にした特別支援学校の情報はこちらとなります。
 ○岡崎聾学校公式ブログのWebサイトはこちら→
  http://okazakirou.blog.jp/
○筑波大学附属久里浜特別支援学校のびのびチャンネルのWebサイトはこちら →http://www.kurihama.tsukuba.ac.jp/nobinobich/wakuwaku1.html